“インド”と聞いてイメージすることはどんなことでしょうか??
インド=治安が悪い、インド=危険、インド=騙される、インド=レイプ
こんなネガティブワードが並ぶでしょうか?
確かにインドは治安がいいとは言えないのかもしれません。騙される人が多いのかもしれません。でも私はインドは危険な国だとは思っていません。彼らの犯罪手口を知っていればその大半は回避できると思うからです。
私は世界一周中に南米チリの首都サンティアゴで「ケチャップ強盗未遂」に遭いました。“未遂”で済んだのは私がその犯罪手口を知っていたからです。知っていたから回避できたのです。
インドで被害に遭った方々の主な原因は“その手口を知らなかったこと”だと思います。みんなただただ知らないだけなのです。知っていれば何かしらの対策が取れたり、注意をすることができるのです。
今回はインドの治安について、そしてご自身の安全対策のため、インドへいらっしゃる前にぜひ知っておいていただきたいことについて書きたいと思います。
目次
旅行先の治安情報の確認方法
世界一周中、私は次に行く国の治安情報を次の2つの方法で入手していました。
他の旅行者の方から直接聞く
旅行者は常にリアルタイムの生きた情報を持っています。昨日、先週、先月、実際にその場に行った人が肌で感じたその国の治安や注意すべき場所、注意すべきこと、被害情報などを聞くのが1番リアルであてになります。
ニュースやインターネット上の情報と現地の実際の状況が全然違うということがよくあります。報道が行き過ぎている、ということもあるのだと思います。1番はその場所を知る人に聞くことです。可能であれば直近で行き先の国や町に行った人に聞いてくださいね!
外務省の海外安全ホームページを見る
各国、各エリア別に安全情報をチェックすることができます。これは渡航を決める前、そして決めた後もぜひチェックをしていただきたいです。
その国の現在の危険情報、エリア別の危険レベル、そして現地の大使館や総領事館から出ている安全情報など現地の情報をリアルタイムで知ることができます。
地図には各エリアの危険レベルによって色がぬられていますので参考にされたらいいかなと思います。ただ、危険レベル2″不要不急の渡航は止めてください”、そしてそれ以上の色がぬられているからといって、その国には行くことができないかと言うと必ずしもそうではないです。
エジプトを例にしてみましょう。
エジプトはこう見ると大部分が「レベル2″不要不急の渡航は止めてください”」となっていますし、シナイ半島はほぼ「レベル3″渡航は止めてください”」になっています。
一見すると、
エジプト=危険=行けない
となりますが、ピラミッドがある首都カイロは「レベル1″十分注意してください”」になっていますし、他にも十分に注意をすれば問題のない場所も多くあるのです。
私がエジプトを旅したのは今から3年前ぐらいですが、当時も危険レベルは同じかもう少し悪かったかもしれません。でも私はカイロからスーダンまで地図の黄色い場所だけを通ってエジプトを縦断しました。
もちろん、レベル1は余裕で行けますと言っているわけではありません。“色がついている=その国は危険で行けない国”とすぐに諦める必要はないということをお伝えしています。
各レベルのもう少し詳しい説明です。
1番重要なのは、危険レベルがどのくらいと言われているエリアなのかをしっかりと認識して十分な注意を払うということです。そういう場所に来ているということを認識して、軽率な行動をとらないということです。
インドの治安、危険レベルは?インドは危険な国なのか?
先ほどお伝えした外務省海外安全ホームページで見てみましょう。
現在(2018/11/01時点)は感染症危険情報は出ていません。エリア別の危険レベルや現地の大使館や総領事館から出ている安全情報など現地の情報をリアルタイムで知ることができるので、渡航される前に一度確認をしていただくといいかと思います。
エリア別に見てみましょう。(2018/11/01時点)
ごく一部、北部のパキスタンとの国境付近は危険レベル3、4となっていますが、多くの旅行者が訪れるであろうニューデリー、アグラ(タージマハル)、バラナシ(ガンジス川)、ジャイプル(ピンクシティ)などなども含め、大半のエリアが危険レベル1、十分に注意をすれば問題なく旅行ができます。
“十分に注意をすること”
これが大事なことです。
冒頭にも書きましたが、インドは決して“危険な国”ではありません。
治安がいいです!絶対安全です!と言っているわけではありません。日本と比較したら、当然インドの方が”治安が悪い”ということになるでしょう。世界的に見ても治安のいい国として知られる日本でさえ犯罪ニュースを見ない日はないぐらいですから、それを考えるとインドで犯罪が起こることは不思議なことではないのです。
どこの国にも言えることですが、海外は日本ではないのです。日本の常識や当たり前が通用するのは日本でだけです。平和な日本の感覚で旅行をしてはいけないのです。インドは日本とは違うということ、それをしっかりと理解して注意をして慎重に行動すること、慎重に意思決定をすることが必要不可欠、それはインドに限らず海外旅行をする上でのマナーです。
インド旅行の前に知っておいていただきたいこと
インドは銃社会ではないですし、中南米やアフリカなどと比較して命を落としかねないような重犯罪は多くない国です。でも “インド=危険” というネガティブなイメージを持つ人が多いのが現状です。
おそらくそれは、汚い、臭い、うるさい、牛、カレー、そんなよくあるイメージの中に、冒頭でも書いた通りインド=騙されるとかインド=レイプとかが入ってくるからなのでしょう。
※インド旅をする女性に向けて私なりに感じていることや注意すべき点について書いた記事↓
インドで詐欺被害が後を絶たない理由
インドで1番多い犯罪被害は、インド=騙される とみなさんがイメージする通り「詐欺・ぼったくり」です。
インド=騙されるというイメージを持っている人が多いということは、それだけインドで騙される人が多いということです。インドで騙された人たちが日本へ帰国してから「インドで騙された〜!」とまわりの人に話し、そんな誰かの経験が積もりに積もってそのイメージを作ったのでしょう。
でもインド=騙されるという認知が高いにも関わらず、私はその割に無防備にインドへ来る人が多いという印象を受けています。
だから被害が後を絶たないのです。
その手口はガイドブックにもたくさん書かれていますし、私も微力ながらブログで何度もお伝えしてきましたがまだまだ力不足で、インドの物価から考えるとそんなに高額な請求あり得る!?という請求に対し、支払いをしてしまう人が多くいるのが現状です。
水1リットルが30円で買える国で、チャイが1杯15円で飲める国で、1食300円ほどでごはんが食べられる国で、1泊700〜800円でゲストハウスのドミトリー、1000〜1500円でホテルのシングルルームに泊まれるような国で、わずか数日のパッケージツアーに数万円、時には10万円以上を支払ってしまう人もいるのです。
騙される人の共通点
私はインドを一人旅している時から、移住をしてこの2年間で、残念ながら多くの“インドで騙された人”に会いました。
そして思ったのです。
“騙される人は騙されるべくして騙されている”
と。
もちろんどれだけ注意をしても防ぎきれない被害や、どれだけ注意をしていても人間だから気が抜けることだってあります。だからすべてのことに対してそうだと言っているわけではないです。
でも、騙された人の多くには共通点があります。
“インドの犯罪について知らない”
“インドの物価を知らない”
他にもいくつかありますが、大きくはこの2つです。
私の感覚値ですが、インドの詐欺師のレベルは世界トップクラスだと思います。でもそんな彼らの手をそれほど煩わすこともなく、ビックリするぐらいあっさりと信じられない騙され方をしている人も多いのです。
なぜか。
無知でインドへ来ているからです。
犯罪被害は武勇伝ではない
インドはいろんな意味でネタになる国です。
1週間もいたら帰国してからの飲み会はインド旅のネタだけで2次会まで余裕でいけるぐらい、刺激と衝撃とツッコミどころとネタに溢れているのは間違いないです。
だからその延長線上というわけではないですが、インドで詐欺に遭っても“それも旅の土産話、いいネタをゲットした”ぐらいに思う人もいるのかもしれません。
インドで騙された!その時は悔しくてもショックでも、時間が経てば面白おかしいいいネタになるでしょう。わかります。
数万円騙し取られたからって死ぬわけじゃない。
命を取られるより、身体を傷つけられるよりいい。
もちろんそうです。
でも、あなたが騙されたことが彼らの成功体験となり次の被害を生んでいるかもしれないということを知ってください。
自分が被害に遭うことは決して自分だけの問題ではないのです。犯罪者に成功体験を積ませているのです。
私なら日本人を簡単に騙せたら次も日本人を狙います。騙せる可能性の高いところを狙いにいく、当然のことです。
そして、犯罪被害がおもしろおかしいネタで済んでるのはある意味インドだからかもしれません。
他の国に同じ感覚で行ったら命のない国もある、それぐらい海外旅行に行くいうことは、日本で生活をするのと同じ感覚ではいけないのです。
危険な目に遭う=おもしろおかしい武勇伝
決してそうではないのです。
まとめ
次の記事ではインドでよくある犯罪手口とその対策や注意点などを具体的にお伝えしたいと思います。
インド=危険
と、これからインドへいらっしゃる皆さんを怖がらせたいわけではありません。
インドで起こる犯罪は、その手口を知っていれば十分に回避できるものだと思うからお伝えしています。だから、インドへ来る前にぜひ知ってほしいのです。知っていればもしも犯罪者の手が迫ってきたとしても、「これは騙されかけている!」と「この人ぼったくりの人だ!」と気づけるのです。
インドは騙した騙されたなど言っている暇なんてないぐらい刺激的で魅力溢れる国です。
ぜひ次の記事を読んで、インドで起こりうる犯罪を知ってからインドへいらしてください。そして素敵なインド体験をしてください。みなさんの滞在が素敵なものとなりますことを願っています。
こんばんは
読ませて頂きました!
来年の1月終わりか2月のはじめに会社の旅行でインドに行くのですが服装などはどのような服を持っていけばよろしいですか?
気候などわからないので事前に知っておきたいです!治安が悪いイメージがあったのですが読んでインド旅行が楽しみに変わってきました。
やすへーさん
こんにちは!
インドの治安に関する記事をご覧くださってありがとうございます!嬉しいです!
インドはどちらにいらっしゃいますか?州によって気候は変わりますが、デリーは日本の春ぐらいでしょうか。
日中は半袖や七分袖の服でも全然問題ないかと思いますが、朝晩は羽織るものがあった方がいいと思います。
特別な場所に行かない限りは日本の冬のような防寒はいらないかと思います。
この記事は私の本意ではありませんが受け取り方によってはインド=怖いという感情を深めてしまうかもしれないなと不安だったので、
やすへーさんがインド旅行が楽しみになってくれて嬉しいです!ぜひ楽しんでくださいね(≧∀≦)