世界有数の“鉄道大国”と言われるインド。
網の目のようにインド全土に張り巡らされた鉄道網は総延長64,000㎞以上。と言ってもそれがどのくらいすごいのかはわかりませんが、13億人を超えるインド国民にとって鉄道は日常の移動を支える“足”です。
そしてそれと同じように、私たち外国人旅行者にとってもインド国内の1番メジャーな移動手段は列車です。インド旅と列車は切っても切れない関係、つまり、“インドの列車を乗りこなせるかどうかがインド旅を効率よく快適に進めるための大きなのポイント”になるのです。
今回は“インドの列車のアレコレ” 第4弾!!全部読めばあなたもきっとインドの列車を使いこなせるはず(≧∀≦)
列車アプリ活用編が今回の第4弾の記事となりますが、実はこの記事を1番に書くべきだったんじゃないかと今さらながら思っています。インド国内を列車で旅する人にとって列車アプリは必須だからです。チケットを選んで、買って、乗る、というこの一連の流れのどのシーンにおいてもアプリが活躍してくれます。
アプリでは主に以下のようなことができます。
・列車を検索する
・チケットの有無をチェックする
・チケットの料金を調べる
・チケットのステータスを調べる
・列車の運行状況をチェックする
そして、
チケットを購入する…これはもしかしたら可能になったのかもしれません。以前はインドの電話番号を持たない外国人がオンラインでチケットを購入することが難しかったのですが、今は買えるようになったという記事を見かけました。諸条件あるようですが。
その流れでもしかしたらアプリでの購入も可能なのかもしれません。私自身まだ検証ができていないので、確認をしてオンラインでのチケットの購入が可能であればその方法もすべて記事にまとめたいと思います。もう少々お待ちくださいね!!
この記事ではそれ以外の各シーンで大活躍してくれるアプリの機能や使い方についてまとめますので、1つ1つ見ていきましょう!
目次
使えるインドの列車アプリはこれ!
私が愛用しているアプリはこれです。“Indian Railways”で検索すると出てくるかと思います。まずはこの無料アプリをインストールしましょう。
私の友達はこちらのアプリ“ixigo trains”というのを使っているらしいです。
おそらくできることはだいたい同じだと思うのですが、私が”Indian Railways”を愛用しているので、今回はすべて”Indian Railways”の活用法について書き進めます。もしかしたらixigo trainsの方が使い勝手がいい機能などがあるかもしれないので、私はこれからこちらのアプリを使ってみようと思います。
使い方をマスターしたらまた記事にしますね!
列車アプリの便利な機能!
列車を検索する
まずは目的地が決まった時、出発地点からの列車を検索します。
▼TOP画面
▼列車の検索は「Trains Between Stations」をクリック
▼出発地、目的地、日付を入力し「Find Trains」をクリック
この時駅名は正確なものを選ばなくても大丈夫です。日付指定でその日以外に運行している列車を非表示にしたい場合は”Show trains only for date.”にチェックを入れてください。
出発地を「New Delhi」で入力していても、デリーの他の駅、オールドデリー、ニザムディン、サライロヒラ駅から出発する列車も検索結果一覧に出てくるので、これはインドに不慣れな人にとっても優しいです。
例えばタージマハルのあるAgra(アグラ)行きの列車を検索しようと思って「Agra」と入力すると候補がこれだけ出てきます。私はデリーからアグラ行きの列車はほぼほぼ「Agra Cantt」へ到着するとわかっているので迷わずそれを選択しますが、もしもわからず別の「Agra」を押したとしてもたいがい出てきます。
「Sorry!」と言われてしまったら別の駅で検索すればいいだけです。
▼検索結果一覧
このように検索結果一覧が表示されたら、どの列車がいいか見極めていきます。
▼表示されていること
①列車の名前、列車番号…申し込み用紙に記入する際に必要です※【チケットの買い方編】参照
②列車の平均時速
③発車時間
④到着時間
⑤出発駅
⑥到着駅
⑦所要時間、走行距離
⑧列車の運行する曜日(緑色が運行)
⑨クラス別の運賃(変動あり、目安)
まずは表示されている内容から列車を絞り込みましょう。
1番上の赤枠はニューデリー駅発の1番早い列車です。(アグラまでの最速列車はニザムディン駅発)
所要時間を比較してください。出発、到着駅が同じで走行距離も一緒なのに所要時間は1時間も違うということは普通にあります。また同時にその列車にどのクラスの車両があるのかも確認しましょう。クラス別の運賃の枠は、表示されているクラス以外の車両はその列車にはないということも意味しています。1番上の列車はCCというクラスの車両しかなく、上から2番目の列車は1A、2A、3Aとすべてエアコンクラス、SL(スリーパー)のノンエアコン車両はないということです。
2時間弱でアグラへ到着する列車もあれば、4時間40分もかかる列車もあるので注意が必要です。それを理解した上で選択されたのならまったく問題ないのですが、「出発時間がちょうどいい」とか「安い」とかで安易に選んでしまうと失敗するかもしれません。インドの列車は遅延も多くただでさえ移動時間が長いので(^◇^;)
いい列車を見極めるコツは以下2点。
・所要時間が短い(停車駅が少ない)
・出発地が始発駅
インドの列車は遅延が多いので、少しでも遅延の可能性の低い列車を選ぶという意味でできる限り上記の条件のものを選びます。それは列車の検索結果から確認することができます。
▼検索結果一覧の「i」をクリックしましょう。そして次に「View Train Schedule」をクリックします。
▼運行スケジュール
この場合1番上に表示されているNDLS(ニューデリー駅)は始発駅ということになります。先ほどのニューデリー駅からアグラまで最速の列車は、アグラカント駅まで途中1駅しか止まらない列車ということになり、
・所要時間が短い(停車駅が少ない)
・出発地が始発駅
この2つの条件を満たしたいい列車ということになります。その分列車によっては運賃の高いものもありますので、ご自身の予算とスケジュールも合わせて検討してくださいね!
▼また、列車の運行スケジュールは「Train Schedules&Coach」からも検索できます。
スケジュールの上の赤枠はCoach(車両)です。この列車の車両はこのように並んでいるということです。【列車の乗り方編】にも書きましたが、自分の車両を探すときに手助けしてくれるのがこの表示になります。
このスケジュールでは到着時間と出発時間からその駅の停車時間を見ることができたり、1番右側”PF”はプラットホームの略で、その列車がどのホームに停車するかも見ることができます(ただし最終確認は必ず駅ですること)
このようにここに表示される様々な情報から希望の列車を決めます。希望の列車が満席という場合もありますので、第3希望ぐらいまで決めておくことをオススメします。
▼列車の選び方のポイントはこちらのブログをご参考くださいね!
チケットの有無を確認する
▼チケットの有無は「Seet Availability」をクリック。
▼Train Number(列車番号)は先ほどの列車検索で検索してメモをしておくか、この画面で列車番号を未入力、下に出発地と目的地、車両クラス、日付を入力して「Check Availability」をクリックして車両番号を検索しても大丈夫です。
ただし、列車番号を入力すると駅名もクラスも正確に入力しないと空席検索ができません。オールドデリー駅出発の列車番号を入力しているのに、出発駅をニューデリー駅とかにすると検索できません。また、その列車にないクラスを選択されても検索ができません。空席を調べるためにはすべて正確な情報を入力するということです。
▼検索結果
検索結果は指定した日付から6日後までの分が表示されます。「AVAILABLE」は「利用可能」つまり空席を意味しています。その隣が空席数です。この列車は大量に空席がある列車ということです。
また別の列車を見てみましょう。私がよく利用するデリー〜ジャイサルメールまでの列車です。
「WL」=ウェイティングリスト、つまりこの列車は残念ながらキャンセル待ちの状態です。25日は「GNWL7/WL3」となっています。この意味を説明する前にインドの列車の予約枠についてお話しておかなければいけません。
【インドの列車の予約枠について】
Quota(予約枠)は一般枠、外国人枠、緊急枠、女性枠、軍人枠、鉄道職員枠など色々な枠があります。。
その中で外国人の私たちが使える枠は全部で4つ。
①一般枠(General Quota)…GN
「一般枠」は 誰でも買えるチケットです。インド人だけじゃなく外国人の私たちも利用することは出来ますが1番最初に予約が埋まってしまいます。
②外国人枠(Foreign tourists)…FT
「外国人枠」は外国人旅行者のために設けられた枠です。枠数は少ないですがインド人はこの枠を使うことができないので競争率が低く比較的スムーズにチケットを取ることができます。ただし一般枠と比較すると運賃が約1.5倍ほどになります。外国人枠のない列車や、列車によって外国人枠の座席数も違います。外国人枠はキャンセル不可です。
③緊急枠(Tatkal)
「緊急枠」は乗車日前日のAM10:00(エアコンクラス)、AM11:00(ノンエアコンクラス)から発売されるチケットです。通常よりも少し高い運賃で販売されますが、一般枠、外国人枠が既に埋まってしまっていてもこの枠を利用して席を確保できる可能性があります。
④女性枠(Ladies Quota)…LD
「女性枠」は文字通り女性だけに設けられた枠です。一般枠は埋まっていても、インドならではで競争率の低い女性枠なら空いているという場合もあります。外国人女性も利用できます。女性車両とまではいきませんが、向かい合う座席同士6人が全員女性という座席が作られます。(空いていたら堂々と男性も乗り込んできますがw) おそらく女性枠のある列車とない列車、そしてその席数も列車によって異なると思います。
▼「WL」=ウェイティングリストや緊急枠(Tatkal)については【チケットの買い方編】に詳しく書いていますのでそちらも合わせてご覧ください!
それではアプリに戻りましょう。
指定した9/25はWLキャンセル待ちのようです。その状態を示すのがこの「GNWL7/WL3」というところです。
スラッシュの前、GNは一般枠のこと、WL7は連番IDのようなもので最後まで変わらない番号、スラッシュの後ろWL3は現在のキャンセル待ちの人数です。つまり、最初から数えてウェイティングリスト入りした人は7名いるけど、キャンセルが出て番号が繰り上がって現在は3人の人がキャンセル待ちということになります。
この状態で私がキャンセル待ちでチケットを購入すると、「GNWL8/WL4」ということになり、このGNWL8は最後までずっと変わりません。ただしWL4はキャンセルが出る度繰り上がってWL3、WL2、WL1と変化していきます。
▼一般枠(GN)がキャンセル待ちの状態ですので、次は外国人枠を見てみましょう。
▼外国人枠の検索結果
さすが外国人枠、「AVAILABLE4」となっています。おそらくこの列車の3Aクラスの外国人枠は4枠なのでしょう。そしてその枠が今フルで残っている状態ということです。同じ車両クラスでも一般枠と比較すると運賃が1.5倍ほどになりますが、外国人枠でなら購入できるということです。
そしてこのまま「Book Tickets」をクリックして購入してしまいたいところですが、そもそも外国人枠はアプリでの購入ができないようなのでここでストップということになります。クリックをするとIRCTC(India Railway Catering Tourism Corporation Limited)のサイトに移動するようです。IRCTCはインド国鉄のHPです。
GN(一般枠)なら購入できる可能性もありますが、それに関してはまだ検証できていませんので、冒頭で書いた通りこの記事では購入に関しては書きません。
とにかくシンプルなのは駅の窓口にチケットを買いに行くことです。
アプリで見てWLになっていたのに窓口でなぜか買えたというパターンもあるので、空席状況は目安にしてとにかく駅の外国人専用窓口に行くことをオススメします!
チケットの料金を調べる
▼チケットの有無は「Fare Enquiry」をクリック。
▼列車番号、出発地と目的地、車両クラス、日付を入力して「Get Fare」をクリック。
▼運賃の検索結果
表示される運賃はGeneral(一般枠)だけのようです。もしも同じ区間を外国人枠で購入される場合は運賃が約1.5倍になりますのでご注意ください。
列車の運行状況を確認する
インドの列車はリアルタイムとまではいきませんが、それに近い状態で列車の運行状況がインターネット上やアプリで確認できるようになっています。これはかなり使える機能です。
インドの列車は遅延が多いからです。
私は列車の駅に向かう前に必ず列車がオンタイムで出発するか、またはオンタイムで出発駅に到着するかを確認をします。何時間も駅で待つのは嫌ですもんね。これは必ずした方がいいです。
▼列車の運行状況を確認する時は「Live Train Status」をクリック。
▼自分が乗る列車の列車番号を入力します。
Date(日付)をクリックすると候補が出ます。
この日付は自分が列車に乗る日付ではなくその列車が始発駅を出た日付を選択してください。例えば列車が1日の夜に始発駅を出発している場合、自分の出発駅にやってくるのが日付が変わって2日だったとしても、1日を選択するということです。始発なら出発日を選択すればいいです。
▼運行状況の検索結果
この列車は現在13分遅れで運行中ということです。
色の付いているところはまだ到着していない駅です。これは定期的に更新されていて、遅れて運行している列車ならばどこでどのぐらい時間を詰めて遅れを縮めるかの予定も全部反映されます。このLive Train Statusは列車に乗り込んだ後にも使えます。
私は時々自分の今乗っている列車がスケジュール通り運行しているのかを確認します。目的地への到着時間に影響するからです。遅れて運行しているということがわかればDelayに表示されている目的地到着時間を目安に降りる準備ができます。便利ですよね。
自分のチケットのステータスを調べる
この機能は普通にComfirmed(予約確定)でチケットを購入した時には必要ないですが、RACもしくはWLでチケットを購入した際は、自分のチケットのステータスの確認に使います。
RAC何番目で待っている状態なのか、WLならあと何番で予約が確定するのか、また繰り上がりで予約が確定、座席番号が振り分けられた時に自分の座席番号を確認するのもこの画面です。
▼Get PNR Statusの枠にPNRナンバーを入力してCheck Nowをクリック。
PNRナンバーは予約番号のようなものです。必ずチケットに記載されているので確認してください。出発の2〜4時間前に座席チャートというものが作成されて、どの席に誰を割り当てるか最終決定されるので、そのタイミングでは必ずステータスをチェックしましょう。
いかがでしたでしょうか。
今回はアプリの使える機能を紹介しました。アプリを使うとかなり便利に列車の検索や空席検索、そして運行状況なども検索できますので、インドを列車旅する予定の方はぜひぜひインストールをして活用してみてくださいね!!
▼列車、クラス、シートの選び方編はこちらから!
▼チケット購入編はこちらから!
▼列車の乗り方編はこちらから!
10月に久しぶり(22年ぶりくらい)のインド旅を計画していてブログを見つけました。共感できる記事も多く、楽しく拝見しました。
鉄道の乗り方の記事は大変参考になりました。アムリトサル~ジョードプル~ジャイサルメールと行くつもりです。
けんたさん
インド旅は22年ぶりということは、当たり前ですが22年前のインドをご存知なんですね、、、
私にはそんなインドを想像できません( ̄▽ ̄;)
列車に記事、参考にしていただいて嬉しいです!
アムリトサルもジョードプルもジャイサルメールも行ったことがありますが、どの街もそれぞれ違った魅力があっておもしろかったです!
ぜひぜひ楽しんでくださいね(≧∀≦)
最終目的地のジャイサルメールに着きました。インド人は22年前と全く変わりません(笑)
ブログを拝読してSurja guert houseに来ています。親切なオーナーさんですね。しばらく滞在します。
kentaさん
えー!なんか嬉しいです!
インド人は22年経ってもインド人なんですね!笑
Surja guert houseは私にとってインドの第2の家です(≧∀≦)
オーナーのラジもヨギも、スタッフのアスカルもみんないい人たちなのでなにか困ったことがあったらぜひ頼ってくださいね!
kentaさんのジャイサルメール滞在が素敵なものとなりますように☆
はじめまして!来月、初めてインドに一人旅に行きます。
英語が話せないので事前にホテルを予約し、電車・バスのチケットも購入するつもりですが
電車のチケットは1カ月前ではなく1週間くらい前に購入するのが良いのでしょうか?
コウメさん
はじめまして!
列車のチケットはいつ購入しても問題ないですが、早ければ早いほど選択肢は多いかと思います。
昨日帰国いたしました。
列車の情報です。
NED→AGC 6:00発 BHOPAL SHTBDI E1
入線前にホームの電光掲示板で車両の確認できました。
車内では電光掲示板に停車駅スピード距離の表示、車内放送ありでした。
乗車2時間でしたが、朝食が提供されました。
AGC→NED 10:25発 KERALA EX A1
こちらも入線前にホームの電光掲示板で車両の確認できました。
車内電光掲示板、放送なし。
乗車名簿はどちらもございませんでした。
上位クラスでは問題なく乗車できます。
griffenさん
無事ご帰国されたとのこと、よかったです!
インド旅行はいかがでしたでしょうか。
情報ありがとうございます!
デリーアグラ間のスペシャル列車はホームに車両の表示が出たり車内も快適ですよね!
最近ニューデリー駅発の列車は乗っていませんでしたが、そういえば車内放送もありましたね!
インドの中でもかなりスペシャルな列車だと思います!
問題なくご乗車されたようでよかったです( ^ω^ )
yukinkoさん
本当にありがとうございました。
この出会いがなければ何もわからず途方に暮れてたことと思います。
今度は少し気候のいい時に訪れたいと思います。
これから訪れる方に注意点がございます。
スマホのカメラを利用される方、最近強化ガラス製のものが増えてます。
気温が40℃オーバーとなる炎天下では数分出していると温度上昇によりシステムダウンして使用できなくなります。使用温度には注意してください。
観光地では子供がマグネットを売りに来ます。
悪質というか泣き落とし、泣かれたら困ります。金額が$1とかRS100だったんで購入してしまいました。
もっと冷淡にならないと。
みなさん、楽しいインド旅行を計画してください。